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プラグインは、手軽に機能追加ができる、WordPress の優れた仕組みのひとつです。公式のプラグインディレクトリには6万個を超える無料プラグインが登録され(2026年7月時点)、多くの開発者が日々さまざまな機能をリリース・更新しています。
とはいえ、「なんとなく便利そうだから」で入れたプラグインが、そのままになっていないでしょうか。ほとんど使わないものを10個も20個も有効にしたままでよいのでしょうか。この記事では、プラグインの適切な数の考え方と、残す・停止・削除を決める取捨選択の判断材料を、これから整理を始める方に向けてご紹介します。
当サイト記事 難易度表記について
- 【難易度:簡単】WordPressの管理画面だけでできる・すぐ試せること
- 【難易度:普通】少し手間がかかる(念のため、事前にバックアップを取りましょう)
- 【難易度:やや難しい】FTPや設定ファイルへの操作が必要(これらが分からない場合や、不慣れな場合は実施するかは慎重に検討ください)
- 【難易度:難しい】専門の知識が必要。場合によっては致命的なトラブルにもなりかねませんので自信がない場合は専門家へご相談を
はじめに:この記事で分かること
- 「何本まで」という上限はありません。問題は数そのものより、使っていない・役割が重なる・更新が止まっているプラグインです。
- 本文では、手元のプラグインを仕分ける4つの判断軸と、それぞれを「残す・停止・削除」のどれにするかを説明します。
- 停止と削除の違い(何が残り、何が消えるか)と、安全に進める順序も扱います。
何本までなら大丈夫なのか
「20本を超えたら危険」のような絶対的な指標はありません。たとえばですが、しっかりと更新・メンテナンスされている20本のプラグインより、管理されていない5本のプラグインがインストールされているほうが問題を起こすことがあります。
とはいえ、数が増えるほど下記のようなリスクは積み上がります。
- プラグインが読み込むコード(PHP・CSS・JavaScript)が増えてページ表示に悪影響がある
(関連記事 WordPressの表示が遅いときに初心者でもできる高速化の手順) - 機能が重複するプラグインが競合し、表示崩れやエラーを起こす
- 脆弱性(セキュリティ上の穴)のあるプラグインが紛れても見落としやすい
- 更新作業の手間が本数に比例して増える
有効(アクティブ)にしたプラグインは、使っていなくてもページを表示するたびにコードが読み込まれます。プラグインによってはデータベースへの問い合わせが増えたり、CSS や JavaScript が全ページで読み込まれたりするため、「使っていないのに有効」は恩恵ゼロでコストと危険だけが残る状態です。
厳密に考えるなら「このプラグインは何のために入れたのか」、「どこで使われているのか把握できていない」といったものが1本でもあるならば、しっかりと調査し不要であれば無効化・削除の棚卸しを定期的にするべきでしょう。
棚卸しの4つの判断軸【難易度:普通】
停止・削除は管理画面で完結し、停止なら元に戻せます。ただしフォーム・決済・計測タグに関わるプラグインは、止めた瞬間から問い合わせや計測が止まります。作業前にバックアップ(当サイト解説)を取り、アクセスの少ない時間帯に1本ずつ進めてください。
プラグイン一覧を上から順に、下記の4つの判断軸で取捨選択していきましょう。
1. 使っていないか → 停止して様子を見て、削除
導入したものの、実際にはサイト上で使われていないプラグインはどんなに優れているものでも整理しましょう。インストールして少しだけ試しただけのものや、過去のキャンペーン用に入れて終了後も残っているもの、古い運営ルーチンでつかっていたものなど、「いつか使うかも」と大事に取っておく必要はありません。
不要そうだけど、確実な事は分からない・記憶が曖昧……という場合は、まず「停止」してみて、その後「1〜2週間ほど様子を見る」、問題なさそうなら「削除」といった運用をしていくのが良いでしょう。削除してもプラグイン本体は wordpress.org からいつでも再インストールできるので、消すこと自体をためらう必要はありません。
プラグイン整理のご相談で多いのは、担当者の交代などで「誰が何のために入れたか分からない」プラグインが残っているケースです。当サービスで作業する場合は、テーマや公開コンテンツ、非公開・下書きコンテンツなどを調査した上で停止し、さらに再度エラーログなどをチェック。問題がなさそうであれば念のため数日監視のうえで削除、といった手順を踏みます。
2. 機能が重複していないか → 残す1本を決めて、他を停止・削除
キャッシュ(表示を速くするための一時的な保存)系が2本有効になっている、フォームプラグインが複数入っている、SEO系が重なっているなどなど……同等機能を有したプラグインの重複は、そもそも無駄ですし、場合によってはサイトレスポンスや検索順位への悪影響となる場合もあります。
2つあるSEOプラグイン、どちらも片方にしかない機能が大事……なんてケースもありますが、そういった場合当サービスでは「独自実装ができないか」や、「代替機能で対応できないか」といった部分のご提案をふくめ、より良い選択肢をご提案しています。
3. 更新が止まっていないか → 代替を探して移行
一定期間以上更新が止まったプラグインは、WordPress 本体や PHP(WordPressを動かしているプログラムの言語)の新バージョンとの互換性が失われたり、見つかった脆弱性が直されないまま残ったりします。世界中で利用されている、WordPress専用の総合セキュリティプラグインWordfenceの公式ブログでも、更新が止まったプラグインに脆弱性が放置されていた事例が多数報告されています。最新の脆弱性の動向も、同社のWordfence Intelligence(脆弱性データベース)で継続的に公開されています。
プラグインの最終更新がいつかは、wordpress.org のプラグインページの「最終更新日」欄で確認できます。管理画面のプラグイン一覧から「詳細を表示」を開いても、同様の情報を確認できます。目安として最終更新から2年以上経っているものは、使い続けるかを見直し、代替プラグインへの移行を検討する段階です。確認する項目の見方(最終更新日・有効インストール数・検証済み最新バージョン・評価)は、安全なWordPressプラグインの選び方・見極め方(当サイト解説)で扱っています。
4. 本体やテーマで代替できないか → 寄せて削除
導入した当時は必要だった機能が、WordPress 本体やテーマの機能追加で不要になっていることがあります。たとえばサイトマップやLazyLoadといった機能は WordPress本体がバージョン5.5以降に標準で実装されています。
本体・テーマ側で足りるなら、そちらに寄せてプラグインを無くしてしまう事で、WEBサイト全体を軽快に運用する事につながります。(とはいえ、プラグイン側独自の実装で、よりリッチな表現や細かい設定が可能な場合もあるので判断は慎重におこないましょう)
WordPressプラグインの「停止」と「削除」の違い【難易度:普通】
ここであらためて確認ですが、管理画面には「無効化(停止)」と「削除」の2段階があります。
| 操作 | ファイルの状態 | データベースへの影響 |
|---|---|---|
| 停止(無効化) | サーバーに残る | 設定データは残る |
| 削除 | サーバーから除去 | 多くの場合、設定データは残る(プラグイン次第) |
停止は「一時的に無効にして様子を見る」用途に向いています。表示崩れの原因プラグインを1本ずつ止めて絞り込むときも、この段階を使います。
削除は文字通りファイルをWordPress=サーバーからデータごと取り除きます。ただし、プラグインがデータベースに書き込んだ設定データなどは、そのまま残る場合も(※)あります。
※WordPress 公式のプラグイン開発ハンドブックでは、プラグインの削除時には関連データを消す仕組み(uninstall.php など)を実装する事を開発者に推奨していますが、それらの対応していないプラグインも存在します。
削除する場合でも、作業順序として「停止を行い、問題ないことを確認してから削除」というフローになりますが、停止状態で安心してそのまま削除をしないで放置しないように注意しましょう。WordPress上で停止しても、削除しないままだとプログラムファイルはサーバーに残っている=脆弱性がある場合はそのまま攻撃対象になりえます。これらはwordpress.org のサポートフォーラムでも繰り返し指摘されている点ですので、遵守しましょう。
やってはいけないこと
- フォーム・決済・計測といったプラグインを調査せず停止する。 止めた瞬間から問い合わせや計測が止まりますが、サイトの見た目は変わらないため気づきにくい事故になります。事前調査はもちろん、停止したら送信テスト・計測確認までセットで行いましょう。
- 「プラグインを停止したまま」放置する。 記事中でも書いた事の繰り返しになりますが、停止中のプラグインもファイルが残る限り脆弱性リスクが残ります。不要と判断したものは削除まで進める運用を徹底しましょう。
- 多数のプラグインを一度に削除する。 問題が起きたときに、どれが原因か特定できなくなります。棚卸しをする時も、まずは1つずつ、表示を確認しながら進めましょう。
整理する本数が多い場合や、フォーム・決済が絡んで手を付けにくい場合は、お問い合わせフォームからご相談ください。棚卸しの代行も、事前のバックアップ込みで対応しています。
まとめと補足
棚卸しは「使っていないか・重複していないか・更新が止まっていないか・本体やテーマで代替できないか」の4つの問いで仕分け、停止→削除の順で進める。これだけで、入れすぎのリスクの大半は解消できます。
棚卸しのタイミング
毎月やる必要はありません。効率がよいのは WordPress 本体のメジャーアップデートの前後です。互換性の確認(更新が止まったプラグインの洗い出し)と棚卸しを一度に済ませられます。それとは別に、サイトのリニューアル時は不要プラグインが一気に見つかる機会なので、必ず一覧を見直してください。
よくある質問
- 結局、プラグインは何本までなら大丈夫?
- 数量ではお答えできません。サイトの規模や用途で変わります。本数より「使っているか・更新されているか・競合していないか」が問題で、「何のために入れたか即答できないプラグインがある」状態が棚卸しのサインです。
- 停止してあるプラグインも危ない?
- はい、リスクは残ります。停止中でもファイルはサーバーに残っており、脆弱性の種類によっては攻撃対象になりえます。そもそも不要なのであれば、削除まで進める事を強くお勧めいたします。
- プラグインを削除したら、データも消える?
- プラグイン本体のファイルは消えますが、データベース(記事や設定を保存している入れ物)に書き込まれた設定データは、多くの場合そのまま残ります。逆に、削除時にデータごと消すプラグインもあります。フォームの回答履歴やスライダー設定など、消えると困るデータがある場合は、適切にバックアップをとるなり、削除前に内容を書き出しておくなりするとよいでしょう。
- 「テストされていません」という注意書きが出ているプラグインは、すぐ消すべき?
- 状況によりますが、すぐに消す必要はありません。wordpress.org のプラグインページで「最終更新日」を確認し、開発が続いているかを見てから判断するとよいかと。最終更新が2年以上前なら、代替プラグインへの移行を検討する段階かと思います。
- プラグインを整理したら表示が崩れた
- 削除したプラグインの機能に、テーマや他のプラグインが依存していた可能性があります。バックアップから該当プラグインを戻すか、直前の変更から1つずつ切り戻して原因を特定してください。
